心のノート

下手っぴな言葉。

破れた1ページ

 

これは三年前のこと。

 

嬉しいことも悲しいことも、腹が立つことも楽しいことも、毎日、嫌な顔ひとつせず聞いてくれる友達がいた。寂しがりの私にいつも寄り添ってくれる友達。「俺が彼氏から奪っちゃおうかな」そんなことを言う友達。

私はその友達と一緒に過ごすことを選び、恋人になった。

 

それから一年間、毎日が楽しくて、キラキラ輝いていて、これ以上ないくらいに幸せだった。

あの日が来るまでは。

 

初めて自分ではない誰かにお弁当を作ってピクニックをしたり、浴衣を来て花火大会に行ったり、 ペアルックをして遊園地に行ったり、お互いの誕生日にはサプライズでお洒落なレストランに行ったり、イルミネーションを見たり、友達カップルと鍋をしたり、京都で着物デートをしたり。

四季を感じながらのデートはいつも楽しかった。喧嘩をしたこともなかった。

私が幸せだから恋人も幸せ。私はそう思い込んで全く気づかなかったけど、二人にはどんどん壁ができていた。